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最近はめっきり土壁の家を見ることも少なくなりましたが、現代の高温多湿の日本には、土壁がその威力を発揮してくれるでしょう。
日本の中でも高温多湿な新城市に於いて、1年に渡って各種断熱材の室温・調湿効果測定を行った結果、この風土には土壁が最も適している事が解りました。
夏はひんやり涼しく、冬はじんわり暖かく、自然素材で安心快適な室内環境を作り出してくれる、土壁。現在は土壁を塗れる職人も少なくなってきましたが、整建ではお客様の心地よい暮らしのために、以前から土壁をずっと採用してきました。
これからも、お客様に断熱効果の高い土壁の魅力を知っていただき、より積極的に取り入れていきたいと考えています。
■ 実験方法
整建では当初より土壁工法をご希望のお客様には採用してきました。しかし、近年では自然素材には関心はあるが「土壁には断熱性が無いから」等の理由で土壁を採用する件数が減ってきました。
そんな中でたくさんのお客様に土壁の良さを知っていただき、土壁工法を選択肢の一つとして考えてもらえるように実験棟を建て室内の環境データを採る実験を行いました。
左の畳2畳分の全く同じ建物を4棟建て、断熱材の仕様だけを変えて24時間365日1時間ごとの窓を閉めきった状態での室内データを採ることにしました。
グラスウール
(10K)
羊毛断熱
(100㎜)
羊毛断熱+遮熱材
(100㎜+4㎜)
土壁
(約50㎜)
■ 実験結果
夏
このグラフは実験データの中より新城市で一番の猛暑日であった、
8月11日8時から8月12日8時までの24時間のグラフです。(外気温最高35.7℃)
グラフの結果より最高室温は土壁とグラスウールでは約4℃の差が確認できました。また土壁と外気温の最高を比べてみても約1℃の差しかありませんでした。グラスウールでは約6℃ほど差がありました。(アパートなどで夕方帰宅するとムッとするのはこれが原因です。)
この結果より、なぜ断熱性能の低い土壁が一番温度が低かったかというと、容積比熱が大きいからです。
容積比熱とは1㎥の物体の温度を1℃上昇させるのに必要な熱量。この値が大きければ温めるのに時間がかかります。値が大きいものほど温まりにくく冷めにくい性質があります。
冬
このグラフは冬・実験データの中より新城市で一日の平均気温が一番低かった
1月20日8時から1月21日8時までの24時間のグラフです。(外気温最高6.0℃・外気温最低‐1.3℃・平均気温2.3℃)
冬も同様の結果となります。
日中はその他の断熱材より暖まりにくいですが、夜暖房を止めてから朝起きたときの冷え込みは抑えられます。
また、夏とは違い太陽高度の低い冬は日中窓からたくさん熱を取り入れる事で暖房を使わなくても部屋を暖める事が出来ます。
この性質をうまく活かしたのが整建・土壁の家です。
夏の昼間
室温が上がらないため
冷房費を抑えられる
夏の夜間
下がりにくい室温は
窓を開けることによって
排熱される
冬の昼間
太陽の熱を多く取り込んで
土壁に蓄熱させる
冬の夜間
日中に蓄えた土壁の熱を
室内に放熱することで
暖房費が抑えられる
温度が下がりにくいため
朝の冷え込みがない
太陽光発電を採用し、電気代を抑えるのも一つの選択肢ではありますが、初期費用がかかり、万が一故障した際買い替え等でさらに費用が掛かる場合もあり得ます。土壁なら初期費用も抑え経年劣化による買い替えもありません。これこそがエコで省エネの住宅だと整建では考えています。この他にも土壁の良さは沢山あります。(調湿性・脱臭性・防火性・防音性)
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