自社職人とその技

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自社職人とその技

自社に職人がいるということ。
これももう、稀なことになりつつあります。

住まい工房 整建には、社員としての職人が多数在籍しています。 これも皆さんにとってみたら、自社工場と同じように、当然のことのように思われるかもしれませんね。

しかし実際は、フリーランスのような職人が多いというのが事実です。 大手建築会社は職人を社員として抱えることはほとんどありません。全て登録されている職人に業務委託しています。 また職人たちも、自身で工務店として看板は掲げていても、実際の仕事は大手建築会社から委託されている仕事ばかりな事が多いのです。

ここでは便宜的に”職人”と言っておりますが、正直なところ、本当に職人と呼んでもいいかは疑問です。基本的な建築知識とある程度の経験があれば、プレカットを使用した住宅建築は可能だからです。

墨付けやキザミって何?

“墨付け”とは、大工職人が木材に加工をするための目印をつけること。
その目印に合わせて大工職人が加工することを”キザミ”といいます。
その職人技を現場から、詳しくご紹介していきましょう。

写真をクリックすると拡大画像がご覧いただけます。

  • 墨付けをする前にまずどこに使用する材料かを決めていきます。
     今まっすぐな木でも長い年月をかけて曲がったり反ったり必ずします。
     将来、どう曲がるのか木目を見て判断します。これがプレカットではできない職人の目です。

  • 続いて、墨壺という木材に線を引く道具で芯墨を打ちます。芯墨とは木材の中心、基準となる線のことです。

  • 糸をつまんで、持ち上げて、その糸を離します。墨汁が少ないと線の付きが悪く、逆に多すぎるとあちこちに飛び散ってしまいます。

  • すると、一直線にきれいに中心の線が引けます。これが木材の基準となる線になります。墨の為消える事はありません。

  • 間竿(けんざお)という長い定規で加工する場所に印をつけていきます。cmではなくて尺が基準です。1尺=30.3cm

  • 大工さんの三種の神器のひとつ「さしがね」という定規で加工する線を付けていきます。「さしがね」ひとつで様々な線や寸法を測れます。

  • 加工する印が出来ました。中央はホゾ穴、奥は大入れ蟻掛けの仕口です。

  • 墨付けした印にあわせて加工をしていきます。今回はホゾ穴を掘っています。

  • この加工した穴には柱が取り付きます。ゆるくてもダメ。キツすぎてもダメ。結構シビアです。

  • こちらは2本の木材を一本にするための継手の加工です。繋ぎ方にはたくさんの種類があり繋ぐ場所などで加工する形を変えています。

  • 完成です!今回は腰掛鎌継(こしかけかまつぎ)の加工です。手作業の為時間はかかりますが熟練された職人たちの目や腕によって適材適所に配置されます。

  • イラスト

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