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【能登半島地震 現地視察レポート】住宅業者として私たちが学んだ「命を守る家づくり」

こんにちは。株式会社整建 代表の戸田亮輔です。

2024年の能登半島地震から約1年半が経過した2025年5月、住宅性能コミットメント宣言様の主催、構造塾の佐藤実先生の同行のもと、珠洲市・輪島市の被災地を視察してまいりました。

耐震住宅の重要性、建物の構造計算の必要性、地盤調査の重要性などを改めて認識した今回の視察。地震による建物の被害状況や、被災地の現状を目の当たりにし、住宅会社として、そして一級建築士・大工として何ができるのかを深く考えさせられました。

現地視察の概要と被害状況

被災地の現状を目の当たりにし、改めて耐震住宅の重要性を認識しました。

珠洲市で見た現状

珠洲市では、倒壊した家屋や、生活の跡が残るまま放置された建物が依然として数多く残っていました。道路の復旧も遅れており、傾いた電柱や土砂崩れの跡など、地震発生直後の状況がそのまま残っている場所もありました。耐震住宅の普及、建物の耐震診断・耐震改修の必要性を痛感させられる光景でした。

輪島市での地形の変化

輪島市では、地震による地盤の隆起を目の当たりにしました。最大3メートルも隆きした海岸線は、もはや元の地形とは全く異なり、船が着岸できない港もありました。多くの家屋が倒壊し、生活再建の目処が立たない状況に、改めて地震の恐ろしさと耐震住宅の重要性を感じました。

被災地での課題

耐震対策以前の問題として、災害復旧の課題も見られました。

アクセスの悪さ

金沢市から珠洲市・輪島市までは車で3時間以上かかり、物資輸送や人員派遣に大きな支障が出ています。迅速な復旧作業には、アクセス改善が不可欠です。

人的・物的リソースの不足

復旧作業に必要な職人や資材が不足しており、作業の遅延につながっています。全国からの支援体制の強化が求められます。

実際、工事が止まっている建物をいくつも目にしました。

インフラの損壊

道路や通信網などのインフラが損壊したままの地域も多く、復旧作業を困難にしています。インフラ復旧を最優先で進める必要があります。

 

住宅業界が見直すべきポイント

耐震住宅を提供する上で、住宅業界全体で取り組むべき課題があります。

視察前日には、構造塾の佐藤実先生によるセミナーを受講しました。「本当に命を守れる家を、数字と根拠をもって設計する」という先生の言葉が深く心に響きました。耐震等級3を満たすだけでは不十分で、構造計算に基づいた綿密な設計が不可欠であることを再認識しました。耐震等級3は、建築基準法で定められた耐震性能の最高等級ですが、許容応力度計算を行うことで、より詳細な耐震性能評価が可能になります。整建では、全棟で許容応力度計算を実施し、耐震性能を最大限に高める努力をしています。

愛知県での備え:耐震への意識改革

南海トラフ地震が懸念される愛知県では、「家から命を守る」という意識を多くの人に届けたいと考えています。

愛知県も南海トラフ地震の発生リスクが高い地域です。能登半島地震の教訓を活かし、今から地震への備えを強化していく必要があります。

新築住宅における耐震対策:設計段階からの耐震性能向上

新築住宅を建てる際は、耐震等級3を標準とし、構造計算に基づいた設計を行うことが重要です。地盤調査も欠かさず行い、必要に応じて地盤改良工事を行いましょう。

既存住宅における耐震対策:耐震診断と耐震補強

既存住宅の耐震性能に不安がある場合は、耐震診断を受け、必要に応じて耐震補強工事を行いましょう。耐震補強工事には、補助金制度が利用できる場合があります。

株式会社整建の取り組み:命を守る家づくり(耐震住宅へのこだわり)

整建では、「命を守る家」「資産になる家」をモットーに、以下の取り組みを行っています。

全棟許容応力度計算による耐震等級3対応:地震に強い家を実現

全ての住宅で許容応力度計算を実施し、耐震等級3をクリアしています。これにより、大地震にも耐えられる強固な家を実現しています。

愛知県東三河の風土に合った断熱性能:快適な住環境を提供

地域の気候風土に合わせた断熱材を使用し、夏涼しく冬暖かい快適な住環境を提供しています。

将来を見据えた設計を行うことで、資産価値が下がりにくい家づくりを心掛けています。

性能・快適性・安心を両立した家づくりに日々取り組んでいます

 

まとめ:耐震住宅の未来

能登地震の被災地で見た景色、聞いた声、感じた空気は、私たちにとって大きな気づきと責任をもたらしました。この経験を通じて得た学びを、愛知県東三河での家づくりに活かし、「命を守る家」「資産になる家」を一棟一棟、丁寧に提案していきます。今後も株式会社整建は、お客様にとって「安心できる、頼れるパートナー」であり続けたいと考えています。

家づくりや耐震についてのご相談は、どんな些細なことでもお気軽にお問い合わせください。


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